皆さんは中学校の数学で因数分解をしたのを覚えていますか。
例えば、 ab + ac は a × ( b + c ) と表すことができ、 a と ( b + c )の因数に分解されました。
この因数分解という考え方は、物事を深えたいときや、複雑な問題を解決したいとき活用でいます。
★では、会社を因数分解してみましょう。
ポイントは、会社の構成要素を考えてみることです。
構成要素はどのような視点・考え方で捉えるかによって変わってきます。
◇会社=人+物+金+情報 :経営資源で捉えたとき
◇会社=本社+工場+営業所 :事業拠点で捉えたとき
◇会社=管理部+研究開発部+製造部+営業部 :機能部門で捉えたとき
問題・課題があれば、それが影響する範囲を見極めること可能となります。
★次に、会社のお金の問題について因数分解してみます。
◇会社のお金の問題=売上の問題+費用の問題 に分解できます。因みに、利益の問題については、
◇売上-費用=損益 〔売上>費用のとき利益、売上<費用のとき損失〕
の式からもわかるように、結果的に売上の問題、費用の問題を追究することになります。
さらに、売上や費用は次のように分解できます。
◇売上=客単価×顧客数=単価×購買点数×リピート率×(既存顧客数+新規顧客数)
◇費用=変動費+固定費=原価+販管費+営業外費用
といった感じで分解することで、どこに問題・課題を抱えているのか、見極めやすくなります。
★最後にフードロスの問題について因数分解してみましょう。
予備知識がないので、どのように考えていくのか、といった切り口で因数分解してみます。
◇フードロスの問題=(定義+原因・背景+対策)×(マクロの視点+ミクロの視点)
なお、マクロの視点は地域社会レベル以上、ミクロの視点は家庭生活レベルでイメージしました。
予備知識がないテーマについて検討をする際、そのテーマの範囲を確認するために定義付けをするよう心掛けています。また、先入観にとらわれないようにするため、「なぜそれが問題なのか?」ということを自問自答します。
そして、問題が生じる背景や原因を追究していきます。
最後に「問題だ」と主張するのであれば「で、どうする」ということから、対策まで考えます。
ここまで考えることができれば企画書の骨子くらいになるかと思います。
なお、原因や背景を適切に捉えることができれば、対策の検討もしやすくなります。
原因や背景が曖昧であると、抽象的な対策となり、実現可能性が低くなるものです。
さらに、フードロスの問題というテーマについては、どのレベルで問題を捉ええるかが重要かと考え、マクロの視点、ミクロの視点を因数に加えました。
このように、因数分解の考え方を活用することで、物事を深えたいときや、複雑な問題を解決したいときに、効率的かつ効果的に思考を深めていくことが可能となります。
イメージとしては、
テーマ = 因数1 + 因数2 +・・・ というような考え方は、
抽象化(左辺)と具体化(右辺)を上手く使いこなすことができるようになりますので、おススメです。