皆さんは価格をどのように設定していますか。
顧客から提示された価格や相場に合わせていますか。
それとも原価に利益を乗せて価格を設定していますか。その場合、原価や利益の算出はどのような基準で、昨今の原材料価格、労務費、燃料費等の上昇にも対応できていますか。
一方で、付加価値を高めることが重要な経営課題となっています。
付加価値とは、顧客から受け取る対価の総和から、コストの総和を引いたものです。
◆ 付加価値 = Σ対価 ― Σコスト
この式から
◆ 利益 = 売上 ― 費用
であることが確認できます。因みに、売上<費用なら利益ではなく損失となります。
◆ 対価=売上=価格×数量
となります。付加価値を高めるには、次の2つの取組みが必要となります。
● 売上を高めていくこと(価格を上げる、数量を増やす)
● 費用を下げること
売上を高めるには、価格を上げるか、数量を増やすことですが、いずれも相手先(顧客)があるため自社だけで決定することが難しくなります。
だからこそ、価格設定は経営面で最重要課題となるのです。
費用を下げることについては、生産数量を増やすことができれば1単位当たりの固定費を低減することは可能ですが、市場が成熟していると数量は逓減しますので、市場が成長期にある内に原価低減を実現していくことが重要となります。
このように、最初に価格を取り決めるときに頑張って、少しでも高い価格で顧客と合意することが重要となります。
その際、価格だけを取り決めるのではなく、数量(取引量)もケースバイケースで設定することがポイントです。
また、このような価格交渉をするためには自社の費用構造を日頃から正確に把握しておく必要があります。
自社の費用構造を正確に把握できていないと、誤った取引価格を設定しまい、収益を確保できずに苦しむことになりますので、ご注意ください。