困難に直面した時や、新しい取組み等を考えるとき、皆さんはどのようにされていますか?
一人で考えるよりは、二人で、二人よりはみんなで、というようにいろいろな考えやアイディアを集めたりしているかと思います。
皆さんは、意見を吸い上げた後、どうされていますか。
大抵は、集めたアイディアや考え方を品評しながら、良さそうなものを選定します。
良いものがなく再検討することとなったり、考えが一周回って既存の取組みを徹底することになったり、結局は頑張るしかないとか精神論に行き着いたりする場合がありませんか。
この場合、せっかく様々な意見を集めても、生産性の低い、無機的な時間を費やしたことになります。
こうしたことが続くと、皆で考えたり、意見を集めることを否定するようになり、難しい問題について考えることを止めてしまう組織ができたりします。
これはどこに問題があるのでしょう。答えは成り行き任せになっている点にあります。
因みに、画期的な意見や革新的な意見が集まること自体がイレギュラーであるのが普通です。
逆にあったらラッキーと思いましょう。
皆で考えて、皆の意見を吸い上げて、それからどうしたらよいでしょうか。
ポイントは3つです。
① 各人が出した意見の真意を丁寧に確認していくこと
意見をそのまま評価するのではなく、その意見に至ったロジックや動機、感情等を整理していきます。
同じ意見であってもその意見に至るまでのロジックが異なるかもしれません。
逆に、異なる意見でも動機は同じかもせません。
このように、意見の背景にあるものを掘り起こすことで何が問題で、どこに課題があり、どのようにしたいのかをしっかりと言語化していくことで、さらに深い思考や新たな意見を導きだしていくことのキッカケになります。
② ありあわせの手段でやりくりするブリコラージュ的発想
一つの意見に寄せるのではなく、ベースとなる意見に、他の意見を組み合わせることでよりよくできないか、を皆で検討していきます。意見の組み合わせは①で確認した「何が問題で、どこに課題があり、どのようにしたいのかをしっかりと言語化したもの」を踏まえ、意見を積み上げていくことになります。
③ 意見をまとめるとは結論を出すこと、結論を出すとは具体的に行動できるようになること
結論は、意見を出した人たち、議論した人たちにとってのひとつの成果となりますが、これでは不十分です。
意見を吸い上げ、まとめても行動にとながらなければ意味がありません。
結論の中には、「だれが、いつまでに、なにを、どのようにしていくのか」を明確にし、それぞれの役割分担を明確にすることです。それも、皆が今日から何をするのか具体的にイメージできるようにすることです。
皆があれこれ考え、意見を出し合う機会は非常に貴重な機会です。
そのため、できるだけ効果的に、具体的な取組みにつなげていきたいものです。