ありたい姿を描くときのポイントは、制約条件を外すことです。
現実を見過ぎると、様々な問題や課題が見えてきます。
「この問題や課題を解消できないことには・・・」と感じてしまうと、発想に枠をしてしまい、思考の自由度を妨げてしまうためです。
そのため、ありたい姿を描くときは、楽観的、希望的に考えることです。
また人、モノ、金といった経営資源に何の制約も無い、として発想していきます。
そのように考え、発想したことを言語化していきます。
まずは思いつくまま、箇条書きでできるだけたくさん記録していきます。
さらに、なぜそのように思ったのか、まで言語化し、記録しましょう。
言語化するときは「○○をしたい。なぜなら△△だから/だと思うから」といった感じでよいです。
このように言語化したものが、そのままありたい姿という訳ではなく、ありたい姿の種です。
ありたい姿の種リストを作るメリットは、ブラッシュアップしたり、情報を追加したりでき、他人と共有できることです。
ありたい姿の種リストは、一人よりも複数人で取組んだ方が効率的です。
発想や思考を深めためには、ある程度時間が必要です。ただし、これだけを数ヶ月間考え続けるということではなく、隙間時間に考えるように意識し、言語化して記録することです。
ありたい姿の種リストが、ある程度熟成させ、それぞれの構成要素を整理、分類することで、ありたい姿に組込む要素をイメージしていきます。ここで優先度や重要度を加味した制約条件を加えていき、譲れないものを抑えていきます。具体的には、将来の市場の要素が含まれている場合は、市場調査するなどして、ありたい姿との適合性を見極めます。同時に、ありたい姿と会社の事業領域との整合性、関連性を擦り合わせていき、ありたい姿を作り込んでいきます。
なお、ありたい姿は変えてはいけない、というルールはありませんので、必要に応じて改訂することもできます。
ありたい姿はいわば会社が目指す方向性ですので、大きな変更があるとステークホルダーが混乱しますので、注意が必要です。