皆さんはブランドといわれてどのようなものをイメージしますか?
社名、商品名とかでしょうか。
またブランドの品質やサービスの水準をイメージしたでしょうか。
逆に、プロ野球チームといえば〇〇、美味しい蕎麦屋といえば□□、地元を代表する企業といえば◇◇、
といったように、特定のテーマからをイメージできる固有名詞もブランドといえます。
そもそもブランドとは何なのでしょうか?
ブランド(brand)には所有者が分かるように家畜に押した「焼き印」という意味があります。
ブランドとは、その所有者が認識できるもの、想起できるもの、と考えることができます。
ではブランドが確立できていると、具体的にどのような良いことがあるでしょうか。
〇当社を売込む労力を減らすことができる
〇当社の製品・サービスについて詳しく売込む時間を省くことができる
〇当社の信用が高まり、新規取引がしやすくなる
〇当社のイメージがよくなり、社員のエンゲージメントを高めることができる
〇当社のイメージがよくなり、当社で働きたい人材を獲得しやすくなる
などでしょうか。
逆に、ブランドが確立できた場合、どのようなことに注意しなければならいでしょうか。
■ブランドから顧客が勝手にイメージを作り上げていく可能性がある
■顧客が期待するイメージを損ねるとリカバリーが難しくなる
■ブランドのイメージから顧客層が限定される可能性がある
などでしょうか。
ブランドは認識されるものであるとするならば、できるだけ良いイメージで認識してもらえると、
ビジネスがしやすくなります。そのため、できるだけ良いイメージとは何か、を明確にしていく必要があります。
次に、誰に認識してもらうか、という問題です。
ミニマムは顧客と社員です。なぜなら、顧客が良いイメージを抱いてくれていても、社員がそれを認識していなければ、顧客の期待を裏切るリスクが高くなるからです。
後は経営資源を踏まえて対象範囲を広げていく、というのが現実的です。
ブランド戦略とは、
□ステークホルダーに
□できるだけ良いイメージで認識してもらい
□当社を選択できる理由をつくり、究極は無意識に選択される
こと目指す戦略であり、経営戦略の一部といえます。
ブランド戦略は、経営と現場の意識をすり合わせし、全社一貫の活動とすることが必要不可欠です。
仮に、全社活動として取り組むことができずにステークホルダーの期待を裏切ってしまった場合、ネガティブな活動となってしまうからです。
特に市場の競争、人材獲得競争が厳しさを増す昨今、中小企業であってもブランド戦略は非常に重要な戦略となります。その企業の “ありたい姿” を実現していくための一つの戦略としてブランド戦略を位置づけることが重要です。混沌とする経営環境の中で、企業組織が目指す方向性を示すという意味からもブランド戦略について一度考えてみてはいかがでしょうか。
□わたしたちはどのような顧客と成長していきたいか、またそれはなぜか
□顧客たちから、どのようなイメージでみてもらいたいか、またそれはなぜか
□そのようなイメージは顧客のニーズ、ウォンツを満たすものか
□このようなイメージで認識してもらうためには、具体的に何をしたらよいのか
□イメージを確立するための当社ならではの具体的な取組みはないか
□わたしたちは顧客に対してどのような意識で接したらよいか