経営

変化に適応する組織に変革するには?          ~マネジメントサイクルのGMOA(ジーモア)

  • 組織は効率的に成果を生み出す仕組みであるため、ルールの変更を嫌います。ルールが度々変更されると、活動の習熟に時間を要することになります。その結果、効率的に成果を生み出す活動が阻害されることになるためです。

    では、経営環境の変化に適応できる組織とするにはどうすればよいのでしょうか。
    答えは組織の基本的な活動の中に、ルールを見直すことを仕組み化することです。
    問題はどのように仕組み化するか、ということです。新たな組織であれば最初から組織のルールとして組み込めば造作ないのですが、既存の組織の場合は大きな負荷がかかります。
    既存の組織の場合、日々の業務を遂行しつつ、変化を認識し、具体的な対応策を検討し、実践し、検証した上で、新しいルールを構築していくことになるので、組織メンバーにも大きな負荷がかかります。さらに属人的な業務がある場合、組織メンバーからの抵抗が強くなる可能性もあります。

    このように、既存の組織に経営環境の変化に適応する仕組みを導入するには、大きな負荷がかかります。しかしだからといって変化に適応できる組織にできないままであれば、生産性が低く、収益を生まない組織となります。最悪の場合、他部門の利益を食い潰すお荷物組織となってしまいます。
    そのため “変化に適応できる組織への変革” を目指すには組織のトップが主導することが必要不可欠です。

    ところで、変化に適応できずに苦戦する組織においては、既存の活動をカイゼン・改良するだけでは限界にあると考えられます。カイゼン・改良を繰り返した結果が既存の活動であって、それに限界を感じているのに、さらにカイゼン・改良は現場を疲弊させるだけです。

    ではどうすれば変化に適応できる組織に変革できるのでしょうか。
    それは組織の “ありたい姿” を明確にすることです。“ありたい姿” を明確にすることで、それ実現するために、何時迄に何をどのようにすればよいか、という逆算思考(バックキャスト思考)を組織に定着させていくことが重要なのです。ありたい姿と現状とのギャップを把握する中で、経営環境の変化を把握することになります。つまり、ありたい姿と現状とのギャップを定期的に把握し、それに対応する仕組みとすればよいのです。

    私たちアックス・ジーモアコンサルティングでは、GMOA(ジーモア)というマネジメントサイクルを提唱しています。
    GMOAとはGap、Milestone、Operation、Assessmentの頭文字を組合せた合成語です。
    ・Gap :To be(ありたい姿)がありAs is(現状)を把握し、Gapを認識する
    ・Milestone :To be実現に向け、だれが、いつまでに、なにを、どのように解決するのかを示す
    ・Operation :日常業務に落とし込まれたMilestoneの実行
    ・Assessment :成果だけでなく、現状把握、ギャップ認識、Milestone妥当性も含めて評価する

    Gap、Milestone、Assessmentフェーズはトップマネジメントで管理し、Operationフェーズはオペレーションマネジメントで管理します。トップマネジメントは半年~1年単位、オペレーションマネジメントは週~月単位での管理となります。

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