品質偽装など、企業の不祥事に関するニュースを目にする度に感じるのは、「問題が発覚するまでに様々な予兆があったのではないか」という事です。
予兆の例をあげると
「書類を一つ回すにあたっても、守られるべき手順が守られず、ルールの形骸化が進んでいる」、「管理者からルールを軽んじるような発言がある」、「ルール事態は知っていても、ルールが作られた背景を理解していない」、「経営層が現場の意見を真摯に受け止めようと取り組んでいない」、「今まで見過ごされていたから、今後も大丈夫といった根拠のない、慣習が幅を利かせ、誤りは是正されることなく、過去からの誤ったやり方を続けている」などなどです。
長い年月をかけて、組織風土を侵食してきた片鱗が何かしらの形で予兆として目の前に現れているはずです。
しかしながら、利益優先の組織風土に埋没すれば、問題発生の予兆に対する感度が鈍り、見えていても、見ていない状態に陥ってしまいます。
特に、上司の指示に忠実に従い、疑問を持つことなく、ただ、効率的に物事に取り組める従業員を良しとしてきた企業が利益優先で突き進んでいるような組織は注意が必要です。
より良い状態に正していく為には、健全な批判的思考をもって、自らの目で現状に評価を与え、周囲を巻き込んで改善に向けて取り組んでいける人材を育成していくことでは無いでしょうか。
たった、一つの不祥事であっても企業経営存続のリスクに直結する可能性を考えれば、早急に自浄機能を社内組織に組み込んでいく必要があります。
自浄機能を社内組織に組み込んだとしても、企業の不祥事が全て、この世から無くなることは、正直、難しいかもしれません。しかしながら、社内のチェック機構がしっかりと機能すれば、多くの不祥事を問題発覚前に未然に防ぐことができると思います。
自浄機能を持つためには、予兆を敏感に捉えて、自ら考えて行動できる人材、すなわち、「考動人材」の育成を進めていく必要があります。当社は考動人材の育成をテーマに各種支援をご提供しております。教育現場における探究学習支援もその一つです。もし、組織に自浄機能を持たせたいとお考えであれば、ご相談は無料ですので、お気軽に相談頂ければ幸いです。